こんなのと戦ってたまるかよ
みなさんは、龍が如く8でもっとも記憶に残った戦いはなんであろうか?
今作はハワイという舞台をフルに活かして、バカバカしいくらい大きな野生生物と戦うかと思えば、強敵同士の終始緊張感のあるシリアスな戦いまで、様々なシチュエーションでの戦いがプレイヤーを楽しませてくれた。
この記事では、そんなバリエーション豊かな戦いの中から10個、筆者が特に印象深いと思った戦いをピックアップしてランク付けしてみた。
10位 残虐非道!星竜会若頭楢崎と旧東城会本部で戦う!
第10位として選出したのは、12章「粉雪」から、楢崎戦だ。
いままでのシリーズで東城会本部として登場していた建物が、横浜星竜会の所有となり、その中で若頭の楢崎雅史と戦うのである。
まず、建物のエントランスで上にいる楢崎が下にいる桐生さんに話し掛けるシチュエーションからして、いままでのシリーズから言えば異質である。
いままでのシリーズでも現役の東城会員が桐生さんをお客様としてお出迎えするシーンは何度かあったが、今作では完全に部外者扱いされる。
もうここは東城会のものではないのだということを改めて実感させられる。
そういう意味でも印象的ではあるのだが、なにより戦いの内容が凄い。
星竜会のモブを撃退していると、特殊演出が入り、なんと楢崎がミニガンをぶっ放してくるのである!
もう、エントランスのツボやら花瓶やらバリバリのボロボロ、建物の顔とも言うべきエントランスでなにをしているやら。
しかも、部下である星竜会のモブにミニガンの弾が当たっても一切気にしない。
それどころか終始狂気染みた笑顔を浮かべているのだ。
もう、ドン引きである。
そんな、楢崎の残酷さのインパクトが強かったため、10位とした。
9位 重機再び!2体のパワーショベルドラゴンとの戦い!
第9位として選出したのは、11章「祭りのあと」から、パワーショベル戦だ。
前作「龍が如く7」でも、ストーリ中にて巨大重機との戦いは二度あったが、今作は二体同時に襲いかかってくるから恐ろしい。
そもそもだが、重機を多少殴ったり蹴ったりしたところで大したダメージはない。
おっさん3人とどこぞの令嬢が力を合わせたところで、普通は勝ち目がないハズである。
だが、春日一番というキャラクターが主人公であるというだけで、重機と戦うというバカバカしいシチュエーションでも受け入れられてしまうから不思議である。
戦闘前に足立さんの「また重機と戦うハメになるとは」という発言に対してツッコミを入れていた千歳も、いざ戦闘に入るとレーキを得物に重機へ突撃して行くから凄い。
いったい、どういう人生を送ってきたら、こんなに眼の前の現実をスンナリ受け入れられるようになるのだろうか。
けしかけた英二を含め、誰も重機と戦うことになにも疑問を持っていないからとてつもなくシュールな絵面である。
トミザワ辺りが逃げようとか提案しても全然良いと思うのだが…
そんな春日らしいバカゲー感のある戦闘が面白く印象的だったので、パワーショベル戦を9位とした。
8位 雪降る寒村で東城会のレジェンドたちと正々堂々の真っ向勝負!
第8位として選出したのは、12章「粉雪」から、東城会のレジェンド3人との戦いである。
前作では、近江連合本部にて、まず真島さんと戦い、途中で冴島が乱入するという流れだった。
それが今作では、いきなり3人同時に戦うというのだから見ものだ。
この戦いの特徴といえば、場所だろう。
雪降る寂れた漁村といういままでのシリーズであまり見ないタイプの場所である。
人気の無さが、落ちぶれた3人を表すようで、物悲しい雰囲気を漂わせる。
前作ではメチャクチャ活き活きしていた真島さんが、狭いベッドでだるそうに横たわっている姿、誰が想像していただろうか。
一方で、戦いの内容はまったく寂しくはない。
寒村の中で、レジェンド3人の容赦ない攻撃が止めどなく繰り出される。
3人ともなんかオーラを出しているし、真島さんは相変わらず分身する。
そして、妙に耳に残る大吾の「ひさびさにあつくなってきたぞ」と冴島の「ウッ!」。
なかなか苦戦したという人も多いのではないだろうか。
演出に関しても、いずれか1人の体力を削り切るたびに特殊演出が入る。
桐生さんの絆覚醒モードで1対1の真剣勝負が始まる演出はとても熱く燃えるものだ。
背景に、桐生さんと彼らとの思い出のシーンが写るのも心打たれるものがある。
それでも、8位と順位が控えめなのは、前作ほどのインパクトはないと思ったからである。
前作では、近江連合本部に行ったら、まさかの真島冴島と戦闘になるという衝撃的な展開に驚いた方も多いであろう。
その点、今作は桐生さんが3人に会いに行くという目的で寒村に向かうため、事前の準備はしっかり出来る。
真島さんが急に分身するのも、前作をプレイした方にはある程度予測出来たであろう。
前作のような初見殺しレベルで強いというほどでもないため、順位は控えめとした。
以上より、東城会のレジェンド3人との正々堂々の勝負を8位とした。
7位 聖地の地下湖にて巨大なイカの胃袋の中で戦う!
第7位として選出したのは、最終章「ありあまる富」から、巨大イカとの戦闘である。
巨大イカは春日編の最終決戦の地である、ネレ島の地下の湖の主である。
ネレ島に来る前にも巨大サメとの戦いがあるため、巨大モンスターが出てくるというインパクトはそれほどではないだろう。
だが、この巨大イカとの戦いはそれを補ってあまりあるほど特徴的なものとなっている。
まず、このイカは本体とゲソ2本が独立して動くという点が、いままでの敵と異なるところである。
戦闘に勝利するには、本体の体力を削り切る必要があるが、ゲソでの攻撃が強力なため、本体だけでなくゲソにも攻撃する必要がある。
なにより、ゲソに捕らえられると厄介で、なんと丸呑みにされて胃袋行きとなってしまう。
千歳が喰われて、「私、食べられた?」と淡々と語る光景のインパクトは抜群である。
イカに喰われたんだから、もっと取り乱せよと言わざるを得ない。
いずれにせよ、胃袋の中で戦うというのは作中でも屈指の印象深いシーンであるだろう。
人間を丸呑みできるほどの巨体を持ったコイツは、まさに最終ダンジョンで戦うボスモンスターとして申し分ないインパクトである。
そんな、丸呑みにされるという独特な経験ができる、巨大イカとの戦闘を7位とした。
6位 ミレニアムタワーにてボロボロの沢城の前で海老名と最後の戦い!
第6位として選出したのは、最終章「ありあまる富」から、海老名正孝との戦闘である。
この戦闘は今作のラスボスである海老名との決着を付ける最後の戦いであり、龍が如く8を締めくくる戦いだ。
背景の生死不明な沢城の身体と一面を覆う夜景が異様な空気を醸し出している。
この戦いは沢城の身体が常に写るため、彼の生死を気にして先の展開を期待させてくれる。
なにより、ヤクザを憎み滅ぼそうと口では言いつつも、その方法が完全にヤクザである海老名を、ボロボロの沢城を映すことで象徴しているのが良く出来ている。
楢崎を刺したり、沢城を拷問したり、行動だけ見れば海老名が一番ヤクザらしいヤクザだ。
このミレニアムタワーという舞台は、そんな海老名の歪さを表現するのにうってつけの戦闘の舞台である。
だからこそ、海老名を止めなくてはならないという気持ちにさせてくれて、非常に燃える戦いとなるのである。
そんな、海老名というキャラクターの描写が熱い、海老名との戦闘を6位とした。
5位 燃え盛る森の中で山井たちからウォンを守れ!
第5位として選出したのは、7章「美しく燃える森」から、山井一派との戦闘である。
この戦いはまさに中盤の山場とも言うべき戦いで、炎に包まれた森の中で山井たちと戦闘になる。
まず、このときの状況として、前章で負傷したウォンを捕らえたため、彼を守る必要がある。
戦闘システムに影響はなくとも、怪我人がいるという状況はプレイヤーの心を穏やかでいさせないものだ。
しかも、山井たちが襲いかかってくるのは、ちょうどトミザワが車を取りに離脱しているときであるため、春日、桐生さん、千歳の3人のみで戦わなくてはならない。
限られた人員に怪我人までいるという、明らかに余裕のない状況が、プレイヤーに適度な緊張感をもたらしてくれる。
そんな状況で、山井がキチガイスマイルで森に放火し、あたり一面が火の海になるのだから、本当に先が読めない。
戦闘中も燃える木材が近くに落ちてくるなど、いつ誰が犠牲になってもおかしくない状況であることを教えてくれる。
このようなピンチな状況を演出してこそ、プレイヤーのテンションは多いに上がるというものである。
敵である山井こそ、この戦闘においてはあまり強くはないが、イベント中になにをやらかすか分からないから油断できない。
実際、山井を撃破しても、直後のムービーではケロッとしていることから、全然本気を出していないことが分かるし、危機的状況が変わらないという絶望感を味わえる。
そんな状況においても、なかなかトミザワが現れないものだから、これウォンを助けるのはどうすれば良いんだと思わずにはいられない。
千歳同様に、もうウォンは置いて行っても良いんじゃないかと考えたプレイヤーも多いだろう。
そして、いざ逃走の場面になって桐生さんが吐血!
自分で車に乗ることが出来ない桐生さんを泣く泣く置いていくという、作中でも屈指の絶望的なシーンが待っているというから大変。
春日の「桐生さーん!」と叫ぶ声が印象に残っているプレイヤーも多いのではないだろうか。
これが春日と桐生さんがともに戦う最後の戦闘ということもあり、明らかに場面転換が起きている。
そんな、中盤最大の山場である、山井一派との戦闘を5位とした。
4位 二丁アサルトライフル教祖爺ブライスと狂信者たちとの死闘!
第4位として選出したのは、最終章「ありあまる富」から、ブライスとの戦闘である。
今作における春日の最後の戦いであり、作中における黒幕との戦いだ。
この戦いの最大の特徴と言えば、まさかのブライス本人と直接戦闘することだろう。
ブライスは作中のウォンの発言などから推察するに、少なくとも90歳は超えていると考えられる。
後期高齢者を通り越して、もはや超高齢者に分類されるレベルのお年寄りだ。
だからこそ、ブライスとは直接戦闘せず、彼の部下と勝負して決着となると考えていたプレイヤーが大半ではないだろうか。
だが、さすが教祖様とでも言うべきか。
このブライス爺さん、なんと二丁のアサルトライフルを手に、直接春日たちに戦いを挑んでくる。
当然ながら、部下もたくさん引き連れているが、それにしても随分とアグレッシブな爺さんだと言わざるを得ない。
ノリノリでアサルトライフルをぶっ放す彼の姿には度肝を抜かれる。
もちろん、直接戦闘をするから、ザリガニに襲わせたり、赤ちゃんプレイの標的にしたりすることも可能なのだから、本当に酷い絵面が出来上がる。
ブライス本人が直接戦うこと以外にも、浄化という名前の攻撃が手榴弾投擲だったり、召喚したパレカナ狂信者がダイナマイトを抱えて自爆特攻してきたりと、いろいろとツッコミところが満載である。
そんな、アグレシッブ爺との戦闘が楽しめる、ブライス戦を4位とした。
3位 駆け付けるかつての仲間たちとともに星竜会と戦う!
第3位として選出したのは、最終章「ありあまる富」から、東城会レジェンドとの共闘である。
ミレニアムタワーを登っている途中、大吾・真島・冴島の3人と桐生さんがともに戦う夢の共演だ。
レジェンド3人は第8位でも取り上げたように、人知れぬ寒村で隠れて生活している。
大解散後の会社経営が失敗し、挫折から立ち上がれない3人が、桐生さんを助けるために神室町へと戻ってくるという熱い展開だ。
心が折れた仲間と喧嘩して一旦別れ、ピンチになった際に助けに来てくれる様はさながら少年漫画のような王道中の王道である。
いままでのシリーズで桐生さんは、圧倒的な個人の力で物事を解決していったが、今作ではナンバ達と力を合わせて異人町で戦っている。
6で死亡したことになり、それから日の目を見ずに生活していた桐生さんにも、仲間が出来たかと、作中通して嬉しくなったものである。
そんな、桐生さんだが、いままで仲間がいなかったのかと言えば、そうではない。
東城会を始め、いろいろなところで桐生さんのことを覚えていてくれる人がいる。
レジェンド3人の登場がそれを思い出させてくれるのだ。
なにより、ミレニアムタワーを登っている間にも、仲間がいることのありがたみを桐生さんが噛み締めているところで、かつての仲間が登場するという演出が非常に良い。
新しい仲間の危機をかつての仲間が救いに来る展開は感動モノである。
実際に戦闘に入ると、サポーターではあるが、彼ら3人が桐生さんと一緒に戦ってくれる。
このサポーターというシステム、攻略的には大して重要ではないが、演出的には非常に重要だ。
プレイアブルではないが仲間であると、それを象徴するために使われているのだと思われる。
彼ら4人の前では、星竜会の組員が束になって掛かってもまるで歯が立たない。
まさに、最強の仲間たちである。
そんな、桐生さんの仲間との絆を思い起こさせてくれる、東城会レジェンドとの共闘を3位とした。
2位 昨日の敵は今日の友!山井との共闘!
第2位として選出したのは、9章「うそ」から、山井との共闘である。
山井と言えば、今作における春日のライバルのような立ち位置であり、9章開始の時点ですでに本人と直接4回も戦闘している。
その山井と一時的にとはいえ、仲間としてともに戦う熱い展開があるのが9章の見どころのひとつだ。
しかも、敵だと厄介だが、味方になると弱くなる残念なパターンではなく、ちゃんと味方としても強いところが嬉しい。
高い瞬発力とボスキャラ特有の複数回行動で、ほとんどのモブをひとりで片付けてくれる山井は本当に頼もしい。
バールで春日に向かって殴りかかってきたと思ったら、春日の後ろから迫ってくる敵を攻撃しようとしていただけだったという、定番の演出まで用意されている。
そのうえ、春日と背中を預けながら戦うという描写まであって、このシーンで山井を好きになったという人も多いのではないだろうか。
筆者なんか、実はハン・ジュンギではなく山井が仲間になるのでは?とこのシーンを見て思ったほどである。(もちろんハン・ジュンギも仲間になって欲しいが…)
2章の英二以来、出番のなかったサポーターシステムがこの山井との信頼関係を表すために使われるとは思っておらず、山井サポーターを見たときは思わず胸が熱くなった。
と、同時に山井に使うほどの描写がされている英二は、今後重要な役割を担っていくのだろうなと再確認させられる瞬間でもあった。
そんな、胸アツ展開てんこ盛りな、山井との共闘を2位とした。
1位 巨大サメの暴れる船上でバラクーダとの最終決戦!
栄えある第1位として選出したのは、13章「つぐない」から、ドワイトとの戦闘である。
作中で3回戦うドワイトとの最後の戦いであり、バラクーダとの最終決戦となる。
この戦いの特徴は言うまでもなく、サメが登場するところだ。
戦闘開始前のムービーでバラクーダの戦闘員を噛み殺したところから始め、戦闘中常にサメが船の周りをうろつく中での戦いはスリルがある。
逃げ場のない海上で、サメに襲われながらギャングと戦うというシチュエーションはいままでのシリーズに類を見ない。
まるで、ジョーズなどのパニック映画のワンシーンを見ているかのような、とてつもない緊張感を与えてくれる。
ギミックも面白く、ステージ後方に敵を吹っ飛ばすと、待っていましたと言わんばかりにサメが喰い付きに来る。
何度ドワイトをサメに喰わせたことか。
途中の特殊演出でQTEに失敗すると、春日もサメに丸かじりにされそうになるから、手が抜けない。
海洋生物との戦闘はこの後にも巨大サメ戦や巨大イカ戦があるが、あれらは巨体ゆえに現実離れした感じがあり、ギャグ要素が強い演出となっている。
それに対してこちらは、自分の部下がサメに喰われるという状況でも平気で戦闘を続行するドワイトの狂気が、戦闘中のシリアスさを保ってくれている。
とにかく、サメに喰わせるか、喰わせられるか、そんなほかの戦闘にはない独自の緊張感が常にあり、作中でも屈指の面白い戦いであることは間違いない。
戦闘が派手なのに対して、戦後のドワイトが画面奥であっさり死亡するのも、対照的でお互いのシーンの印象を強く感じさせる。
そんな、映画のような緊張感が味わえる、ドワイトとの戦闘を1位とした。
まとめ
いかがだっただろうか?
みなさんの印象に残った戦いはランクインしていただろうか?
人によってどの戦いが印象深かったか、思いは人それぞれであり、ランク付けも変わってくるだろう。
みなさんもぜひ、自分にとってどの戦闘が一番印象が深かったかを、考えてみるのも良いのではないだろうか。